歯周病について
About treatment of periodontal disease
健康な歯ぐきのために、専門医による歯周病治療
歯周病は、細菌によって歯ぐきが腫れ、歯を支えている顎の骨が溶け、やがて歯が抜けてしまう病気です。
歯周病は気づかないうちに進行している場合もあります。ブラッシング時に歯肉から血が出る、朝起きた時口の中が粘る、口臭が きつくなる、食事の際よく物が歯に挟まる、歯がぐらついて硬いものが食べにくくなった、などの症状がでたら要注意です。
また、お口の中だけでなく、肺炎や心臓病を引き起こし、糖尿病を悪化させるなど、全身にも影響を及ぼします。近年、歯周病にかかっている人は認知症のリスクが高いことも分かってきました。

もし歯周病にかかっていることがわかったら、大切な歯と歯ぐきを守るため、できるだけ初期段階での治療をお勧めします。
それでは、高橋デンタルオフィスで行う歯周病の治療についてご紹介します。
バイオフィルム(プラーク)が、歯周病の原因となる理由
バイオフィルムには虫歯や歯周病の原因菌が多く存在しますが、バイオフィルム内の歯周病原菌のみが急速に増加した場合、病原性の低い状態から高い状態に変化します。これが歯周病を急に悪化させる要因です。歯周病治療・予防にはバイオフィルムの除去が重要なのはこのためです。
1治療内容
歯周病治療の流れ(進行段階によって流れや組み合わせが変わります)。
1.歯周病検査
歯周病の治療には、病状の進行段階を知ることが大切です。検査の結果から治療計画を立てていきます。
歯周ポケット検査01

特殊な器具を使って歯周ポケットの深さを測ります。もともとあるすき間ですので、特に痛みはありませんが、歯茎に炎症がある場合、軽く 触れただけでも出血します。
歯周ポケットの深さは、健康な場合で1~2mm、初期で3~4mm、中等度で4~5mm、中等度〜重度で6〜8mm、重度で8mm以上が目安です。
レントゲン検査02

歯を 支えている顎の骨(歯槽骨)の溶け具合を審査します。顎の骨の全体的な状態を把握するためのパノラマ撮影と、細部確認のための部分的撮影数枚のレントゲン写真を撮影します。
高橋デンタルオフィスでは、CT撮影の3次元画像により、さらに正確な診断が可能になりました。
細菌検査03
歯周病の原因となる菌群が大量に検出された場合、治療の効果がでないことがあります。そこで歯周病原菌検査にて菌を特定し、薬を服用して除菌します(抗菌療法)。
検査法は、歯周ポケットにペーパーポイントで菌を検出する簡単な方法で、痛みも無く5分位で終わります。費用は20,000円(税別)です。
抗菌療法は自身の治癒能力を補助するのが目的です。歯周病は薬で完治する訳ではありません。
2.スケーリング・ルートプレーニング
歯石について01

鏡でお口の中を見ると、黄色っぽいざらざらした物が歯に付着していませんか?
歯の表面に付着した模型の黄色い部分(縁上歯石)は、「歯石取り(スケーリング)」と呼ばれる作業で、比較的かんたんに除去できます。 ただし、歯周ポケット内にある、模型の黒い部分(縁下歯石)は、ルートプレーニングで完全に除去する必要があります。
歯周病を進行させる原因となる歯石は、歯ぐきの中に潜んでいます。
ルートプレーニング02

ルートプレーニングとは?
歯ぐきの中にある歯石は特殊な器具で除去します。左の写真(A)のように器具を歯ぐきの中に入れ矢印の方向に、写真右(B)の位置まで動かします。これを歯の全周で行います。これを「ルート・プレーニング」と言います。

ルートプレーニングの効果
実際に歯石がついてしまった歯の治療例です。左の写真には歯石が付いています(矢印)。中央の写真は器具で歯石を削り取っています(矢印)。右の写真は。歯石が取れてきれいになった歯根です。
通常、ルート・プレーニングは麻酔をして行いますので治療痛の痛みはありません。
3.歯周外科(歯周組織再生)
歯周病の悪化などにより、破壊されてしまった歯周組織の再生を誘導する治療で、歯の発生時に重要な働きをするタンパク質(EMD・材料名エムドゲインゲル)を利用します。
*歯周組織再生療法は自由診療となります。詳しくはお尋ね下さい。
エムドゲイン症例01

エムドゲインの効果
歯周病が進行し、骨まで溶けてしまっている状態のレントゲン写真(左側・治療前)です。再生療法(エムドゲイン)施術後半年のレントゲン写真。骨が再生し(矢印の部分)、歯もしっかりしてきました(右側・治療後)。
この方の場合手術代は150,000円(税別)です。リスクは一度治癒しても口腔環境によっては歯周病が再発する場合がある、施術しても組織の再生が弱い、術後歯肉が退縮してしまう、等があります。それらの症状に対しては再手術や歯肉移植を行います。
高橋デンタルオフィスでは、日本で認可されるための臨床試験段階から携わっており、20年以上の臨床経験と実績があります。
歯周組織再生の術式02




4. 歯周補綴
歯周病で弱ってしまった歯をかぶせ物でつなげる事を歯周補綴と呼びます。これによってしっかりと咬める他、歯を長持ちさせる事が出来ます。