メタルフリー治療
Treatment without metal
金属を使わないメタルフリー
メタルフリー治療とは、歯科金属アレルギーを引き起こす原因となり得る、健康保険で使われる金属(卑金属)を使用せず、金属素材をつかわない詰め物やインプラントを利用する治療方法です。
金属アレルギーの方、アレルギー予備軍の方におすすめの治療方法です。※メタルフリー治療は自由診療となります。

それでは、高橋デンタルオフィスのメタルフリーの治療についてご紹介します。
1.メタルフリー治療例
メタルフリー治療とは、歯科金属アレルギーを引き起こす原因となり得る、健康保険で使われる金属(卑金属)を使わない治療法です。
※メタルフリー治療は自由診療となります。


奥歯2本の健康保険による合金金属を、セラミックの詰め物に変更しました。詰め物にはハイブリッド・レジン(レジンとセラミックの中間の素材)や強化セラミックを使用します。また、被せものにはセラミックやジルコニアが主に使われます。
この方の場合はニケイ酸リチウムという強化セラミックを用いました。費用は1本65,000円が2本で130,000円(税別)です。リスクは金属と比較すると弱いので破折や摩耗することがあります。
アレルギー体質や、過去にアレルギーの経験が有る方は、感作(抗原に対して抗体が身体にできる事)を避けるため、最初からメタルフリー治療をご検討ください。
2.歯科金属アレルギー
歯科金属アレルギーとは、歯の詰め物に使われた金属が原因で、全身に症状が出てしまう事をいいます。貴金属(金合金)やインプラントに使われているチタンではほとんどありませんが、健康保険で使われる金属の中にはニッケル、錫(すず)、亜鉛等が含まれるため、アレルギーの原因になります。
遅延型と言われ、詰め物をしてから時間が経過して発現するため、初めて入れた金属(卑金属)の詰め物で感作し、2回目以降の治療でアレルギーが発現する場合も多くみられます。
もしかして、歯科金属アレルギー?
金属製のアクセサリーや、腕時計のベルト等でかぶれて赤くなった経験がある方
接触性皮膚炎や、なかなか治らない皮膚病(発赤や湿疹)がある方
口の中の粘膜異常(びらん、扁平苔癬など)がある方
これらの症状がある方は歯科金属アレルギーの可能性があります。アレルギーがあるかを判明させるため、金属で作った材料を1~2週間ほど身体に貼って頂くパッチテストを実施いたします。
なお、テスト後に金属を取り外すことで症状は収まりますが、症状が完全に消えるまでに数ヶ月かかることがあります。
3.メタルフリー素材
詰め物01
ハイブリッド・レジン
コンポジット・レジンというプラスチックのような素材に、フィラーという物質を混ぜる事で、より強固になった詰めものです。装着時は良いのですが、経年的な変色や摩耗がおきやすい素材です。
強化セラミック
二ケイ酸リチウムと呼ばれる素材で、セラミックとガラスの中間のような素材です。経年劣化が少なく、審美的にも自然で美しい素材です。
被せもの02
オール・ジルコニア

ジルコニアという非常に硬い素材を使います。割れたり摩耗はありませんが、その分かみあわせの歯がすり減ってしまうこともあります。規格のベース色に着色するだけなので、完全に歯の色に合わせる事はできません。
ジルコニア・セラミック

ジルコニアのフレームにセラミックをコーティングしたもので、審美歯科治療で最も多く用いられる素材です。形態や色の自由度が高いため、既存の歯に合わせやすく、硬さも天然の歯に近いので、かみあわせの歯が極端にすり減る事はありません。
ジルコニア・インプラント03
近年、アレルギーを引き起こさないとされてきたインプラントも一部のものが、症状を発症させることがわかってきました。(メーカー側が加工し易くするため、もしくはコストを下げるため不純物を混ぜることが原因と言われています。)
また、まれにインプラントの素材であるチタンに対するアレルギー体質の方もいらっしゃいます。

それらの問題は、ジルコニア・インプラント(金属でなく強化セラミックでできています。)が解決します。手術は通常のインプラント治療と同じですが、使用する器具(ドリル等)もすべてジルコニアで出来ておりますのでアレルギーの心配は一切ありません。
材料はすべてヨーロッパの厳しい安全基準をクリアしておりますが、現段階では厚生労働省未認可の材料ですので、正規のメーカーの日本支社が代行して輸入を行います。
(Z-Systems AG アジア駐在事務所 mail:johnnywada@zsystems.com)
安全基準の高いヨーロッパではチタンに変わってジルコニアのインプラントが増えています。
※注意 金属アレルギーその予備軍の方々に非常に有効な治療とされています。ただし土台と一体化しているため、症例によっては適さない場合もあります。ご希望の方はカウンセリングをお受け下さい。